人類の口の永遠の友! ラーメン一杯の運動量は

スリム教導隊本部

ラーメンを「人類の口の永遠の友」と評したのは銀河超特急999号の乗客・星野鉄郎君ですが、いやまったくその通りですよね。

 

しかしながら、大いなる魅力には大いなるリスクが伴うもので、ラーメンはダイエット戦線においてしばしば禁止対象とされてしまう危険な糖質系メニューなのであります。

 

食べたい、でもこれ以上太りたくない。でも食べたい。でも太りたくない・・。

 

食ったら走れば・・

「そうだ! 食ったらそのぶん運動して消費したらいいんだ!」と、デブが考えそうな免罪符を自分も長らく信奉しておりました。そして実際はそんなに運動することもなくブラックホール砲よろしくラーメンを吸い込み続けた結果、見事なハイパーメガ体脂肪を抱えることになったわけです。

 

実際、ラーメン一杯に相当する運動量ってどのくらいのものなのでしょうか。

 

本稿では「ラーメン一杯の運動量」について考察するとともに、なんとか我われの人生からラーメンを排除しないで済むようにしたいと考えます。

ラーメン一杯のカロリーは

醤油・塩・味噌・とんこつ。いずれの種類も芳醇な香りと深い味わいのスープに、そのスープがよく絡む極細~中太の麺。それらを引き立たせ、味と食感にさらなるアクセントを与えるチャーシュー、メンマ、卵などの具材・・。ああ、なんかもう食べたくなってきました。

 

『銀河鉄道999』の劇中で、地球を飛び出して宇宙レベルで愛されているのも納得であります(鉄郎少年がラーメンを食べてたのは妙に地球っぽい星でしたが)。

 

 

メニューによってバラツキはあるものの、ラーメン一杯のカロリーはだいたい500~700kcalくらいです。おおむね 塩<しょうゆ<とんこつ<味噌 の順にカロリーが増加傾向にあります。

 

ラーメンのカロリー、あるいは肥満要因の主体は小麦粉を主成分とする麺です。

 

麺のこすんじゃねぇ
バカヤロウ

「太りたくないからスープ残すわ」という人もいますが、スープ単体のカロリーは50~80kcal程度で、糖質量も3~5gくらいです。それに比べて麺のカロリーは300~500kcal、糖質量は60~70g。肥満リスクはスープよりも圧倒的に麺の方が高いことがわかります。

 

スープを飲むとお腹がタプンタプンになるので一時的に「太った」と感じます。が、スープを残してもダイエットの上ではそんなたいして変わりません。太るのが気になるならどっちかというと残すべきは麺なわけですが、ラーメン注文して麺を残したりしたら鉄郎でなくても中華屋のオヤジに叩き出されてしまいます。

 

貴官がもし高血圧症をお持ちなら、塩分を避ける目的でスープを残すのはアリです。その場合も小官なんかではなく必ず医師の診断に従ってください。

ラーメン一杯に相当する運動は

自分は一桁まで気になってしまう精密カロリー論者ではありませんが、大ざっぱな比較には便利なので参考としてラーメン一杯に相当する運動を割り出してみたいと思います。いろいろある運動の中でも、わかりやすいところで「ランニング」で考えます。

 

ラーメン一杯のカロリーを5~700kcal、自分の体重を80kgと想定します。

 

運動の強さの単位として広く用いられている「メッツ(MET = Metabolic Equivalent of Task)」では、安静時=1メッツに対してランニング=8メッツと設定されています。

 

メッツを基準とした消費エネルギー量は
運動強度(メッツ)×体重(kg)×時間(h)×1.05 の式で求められるので、体重80kgの人間が8メッツのかなりキツめなランニングを1時間おこなうと、

 

8×80×1×1.05=672kcal

 

・・・おお、ちょうどラーメン一杯分くらいですね。

 

ハーフマラソンかぁ

つまり、ラーメン一杯食ってそのカロリーを運動で消費しようと思ったらハーフマラソンくらいしないとダメだということになります。これは「食った分は運動で消費すればいい」などという都合のいい免罪符にするのはかなり難しそうです。

 

とはいえ人間は生きてるだけでカロリーを消費するものでして、安静時=1メッツというのは言い換えると「じっと座ってるだけでランニングの1/8のカロリーを消費している」ということになります。短時間で消費するのは難しくても、8倍の時間をかければ基礎代謝だけで同等のエネルギーを消費できてるというわけです。

 

だからって「やったー! 生きてるだけでカロリー消費できるなら気にせずラーメン食おう」などと思われませぬよう。ラーメンがダイエット戦線にとって危険な存在であることには変わりないのであります。

食べ方の工夫

ラーメンの危険性は十分に承知したうえで、それでもラーメンを食べるシーンはあるかと思います。なぜって? それはやっぱりラーメンは「人類の口の永遠の友」だからでして、いかに厳しいダイエット戦線といえども友を見捨てることはできないからであります。

 

ダイエット中にどうしてもラーメンを食べたくなった場合の戦術は、大きく以下の2点です。

 

  1. 麺より先に具を食べる
  2. ゆっくり噛んで時間をかけて食べる

 

具から食べるか・・

①②いずれも食後血糖値の爆上がりを多少なりとも抑制するための策であります。食後血糖値が極端に上がらなければそのぶん肥満リスクが下がります。

 

しかし他のメニューならともかく、ラーメンで②を実践するのはなかなか厳しいですね。麺のびちゃいますし。

 

ここはやっぱり戦術①で、麺をガバっといくより先に肉・野菜・卵といった具をいくらか食べることで糖質の吸収を少しでも抑えるのがよいかと思います。二郎系のラーメンをよく食べてるのにぜんぜん太ってない人を見かけることがありますが、もしかしたら「野菜と麺の食べ順」が大きいのかもしれません。

 

観測評価
  • ラーメンは危険な糖質系メニュー
  • ラーメン一杯のカロリーはほぼハーフマラソン
  • 具から先に食べて糖質の吸収を穏やかに

 

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