フルーツ界の赤い彗星! 1日1個のリンゴは医者を遠ざける

スリム教導隊本部

「1日1個のリンゴは医者を遠ざける(An apple a day keeps the doctor away)」というイギリスのことわざが示すように、リンゴは非常に栄養が豊富な果物であります。

 

動脈硬化や高血圧、肥満といった生活習慣病の予防に効果があるとされております。

 

我われ中年男性の業病ともいうべきこれらの生活習慣病に効果があるなら、ダイエット戦線に取り入れない手はありません。

 

本稿では「リンゴ」について考察いたします。

 

1日1個で医者いらず

リンゴの仲間は全世界に一万種類以上が存在し、日本だけでも約2000種類が栽培されているそうです。

 

古くは平安時代の文献からリンゴと思われる記述が見つかっており、原産地である中央アジアから中国を経由して伝わったと考えられています。

 

現代の我われが食しているリンゴは主に明治時代にアメリカから持ち込まれた苗木を祖とする「セイヨウリンゴ」であり、それまで国内にあった「和リンゴ」とは区別されます。

 

ロマンだなぁ

数千年の歴史を経て、洋の東西から別々に日本にたどり着いたリンゴたち。なんだか壮大なロマンを感じてしまうのは自分だけでしょうか。

 

リンゴの主な栄養成分として、カリウムが豊富に含まれる点が挙げられます。カリウムは体内のナトリウム(鉄分)を排出して、血圧が上昇するのを防いでくれます。

 

またリンゴには食物繊維も豊富に含まれており、食後血糖値の急上昇を抑制してくれます。リンゴ酸には貧血の予防効果が、ビタミンCには酸化防止や免疫力の向上が期待されます。

 

リンゴに含まれる各種ポリフェノールには動脈硬化を抑える効果があるとされております。中でもポリフェノールの一種であるプロシアニジンは、1日110㎎摂取すると内臓脂肪を減らすという研究があり、「リンゴにはダイエット効果がある!」ということでそのスジではおおいに注目されているようです。さらにリンゴの皮の部分にはペクチンという成分が多く含まれており、空腹感の抑制効果があるとされております。

 

リンゴダイエット

ペクチンは食べすぎを防ぎ、プロシアニジンは内臓脂肪を落とす。食物繊維で血糖値もお通じも改善されまくり! となれば、これはもうダイエット業界の大人たちがほっとくはずがありません。「リンゴダイエット」といういかにもなワード、貴官も耳にされたことがあるかと思います。

 

ぐわぁっ り、リンゴ・・

「リンゴダイエット」がテレビで紹介されるや、翌日のスーパーでリンゴを殲滅せんばかりに買い漁って食べまくるという軽挙妄動・・・スミマセン、自分もやりました。自分も周りの奥様方も、誰もがみな果物棚に向かって巨体を突入させる光景はさながら水陸両用モビルスーツ一個中隊のごとし。「ジャブローかここは!」と自分にツッコミをいれたものであります。

 

しかしまあ、冷静に考えればリンゴを食いまくるだけで肥満が解消されるなら青森県に肥満の人はいないはずだし、そんな都合のいいハナシはないのであります。

 

「プロシアニジン1日110㎎」というのも、比較的大きな日本のリンゴであれば1個食べればおおむね目安量を満たせるそうですし、なによりリンゴは1個当たり約40gと、どら焼きやおにぎりに匹敵する量の糖質を含んでおります。GI値が低いからといって油断はできません。

 

そーいうことじゃなくてね

「通常の3倍!」とかいって1日に3個も食べてしまうと、プロシアニジンとかペクチンとか関係なく、単純に糖質の摂り過ぎです。なにごともやり過ぎは禁物なのであります。「1日1個のリンゴは医者を遠ざける」というのは、裏を返せば「1日に3個も4個も食わんでいい」とも解釈できるわけです。

 

では「リンゴダイエット」はどうすれば効果が期待できるのでしょうか? 「これがリンゴダイエットの正しいやり方だ!」とまでは言いませんが、いくつかポイントを押さえればダイエット戦線に有益と思われますので列挙します。

リンゴダイエット

  • 1日1個
  • 上述の通りです。GI値の低さやダイエット成分の効能に踊らされて糖質のことを忘れてはいけません。リンゴに限った話ではありませんが、食べる量は日中の運動量と相談して決めましょう。一般的なシティライフであれば1日1個で十分です。

  • 皮ごと食べる
  • ペクチンをはじめ、リンゴの栄養素の多くは皮に含まれています。皮をむいて捨てるなんてとんでもない! 誰かがリンゴの皮をむいていたら皮だけもらって食べてもいいくらいです。ヘンな目で見られたら「じつはサバイバルの訓練をしてて・・・」と言えば納得してもらえるでしょう。あと、市販のリンゴジュースは大半が製造過程で皮の部分を捨てているうえに、果実そのものに血糖を下げる効果はないので、ダイエット目的で飲むものではありません。

  • 朝~日中に食べる
  • 夜間訓練などの特殊なシチュエーションを除けば、夜は一日の活動を終えて神経系が休息・貯蔵モードに切り替わる時間帯です。そこへ糖質系の食材を投入するのは肥満リスクでしかありません。身体の活動消費が期待できる朝~日中に食すのがよいでしょう。

  • 主食かお菓子の代わりに食べる
  • 「主食を抜いて代わりにリンゴを食べる」という人もいます。実践可能であれば、たとえば朝食のご飯やパン、もしくは糖質系のお菓子を減らしてリンゴを食べてもよいかと思います。現状の(貴官をモビルアーマー体型にしてしまった)食生活にそのままリンゴをプラスしてしまうと単に糖質を40gプラスするだけですので、なにかしら糖質系の食材を削って、代わりにリンゴを食べるようにしましょう。

手軽にリンゴを食すには

忙しい日常の中で、手軽にリンゴを食べるにはどうすればいいでしょうか。「丸かじり」に抵抗がなければそれでもかまいませんが、できればもう少しストレスのない手段をとりたいものです。

 

そうはいっても毎回ナイフで切って芯を除いて・・・というのも煩わしいものです。ここはひとつ、専用アイテムを用いてみましょう。「リンゴの芯を取り除く」「食べやすい大きさにカットする」をいっぺんに行えます。

 

 

ご覧の通り、芯をよく狙って上から体重をかければ、ザクっと一発でカットリンゴの出来上がりであります。これで忙しい朝でもいたずらに手間を増やすことなくリンゴを食べることが可能です。

 

カットしたリンゴの変色を防ぐには、塩水かレモン汁に晒すのが効果的です。いずれもあの茶色く変色するポリフェノールの酸化を抑制する効果があります。その状態でフリーザーパックに入れて冷凍すれば長期保存も可能であります。

 

 

観測評価
  • リンゴは栄養価の高いフルーツ
  • プロシアニジンは内臓脂肪を減らすが過信は禁物
  • 糖質が多めなのも忘れずに
  • リンゴは1日1個が適量

 

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