激臭は憎しみ深く! 内臓脂肪は体臭を招く

スリム教導隊本部

ランバ・ラル大尉は自分が尊敬してやまない士官のひとりです。

 

ジオン広しといえどもあれほど部下に慕われた士官はそういないのではないでしょうか。ご自身の部下だけでなく、アムロ・レイ少年に対する太っ腹なふるまいは大人の男の魅力に満ち溢れておりました。

 

しかし、僭越ながらラル大尉には一点だけ意見具申したい事柄があります。

 

本稿では「内臓脂肪と体臭の関係」について考察いたします。

ランバ・ラル大尉とは

ランバ・ラル大尉はアニメ『機動戦士ガンダム』に登場する架空の軍人で、ジオン公国の歴史に名を残す勇士のひとりであります。

 

ジオン・ズム・ダイクンの忠臣であったジンバ・ラル氏を父にもつ政治寄りの家系に生まれながら、ご自身は職業軍人の道を歩まれます。モビルスーツが戦場の主役となった一年戦争よりも前からゲリラ戦を戦い抜いてこられました。

 

ラル大尉といえばグフ

ラル大尉といえばグフ

一年戦争中はガルマ・ザビ大佐の仇討ちを命じられて地球へと降下。地上において陸戦艇ギャロップYMS-07Bグフを駆ってホワイトベース隊を幾たびも壊滅寸前まで追い込みました。

 

しかし、最後はマ・クベ大佐の策謀によってMS-09ドムの補充を受けられず、ホワイトベースに白兵戦を挑んだ末にハンドボムによる自決を選ばれます。大尉を尊敬する身には涙を禁じえない壮絶な最期でありました。

太っ腹な大人はカッコいい・・が

ラル大尉には、場末のレストランで偶然アムロ・レイ少年と出会い、同伴していたクラウレ・ハモン女史とともに食事をおごろうとした有名なエピソードがあります。

 

カッコいいなぁ

カッコいいなぁ

最初はアムロ少年が連邦側の人間だと気づいていなかったとはいえ、敵地にいた見知らぬ少年に対してこれ以上ない大人のふるまいを見せられました。のみならず、大尉は部下のみなさんにも「なにを食ってもいいぞ」と見事な大盤振る舞いをしておられました。

 

「自分の出世は部下の幸福につながる」という信条のもと、私怨を押し殺して父の仇であるザビ家に近い生活を望み、理不尽な命令にも最後まで全力を尽くす。これこそ「太っ腹」と呼ぶにふさわしい度量の大きさであります。

 

しかしながら、ただ一点・・・ラル大尉は物理的にも「太っ腹」で、お世辞にもスリムとは言いがたい体型をしておられました。

 

不摂生による肥満の可能性も捨てきれませんが、大尉のご性格からおそらくは部下のみなさんに野菜や肉が中心のバランスの良い食事をあたえ、自身は糖質系の安価な糧食を一身に引き受けておられたのではないかと想像します。それが証拠に、映像資料を見る限りクランプ中尉をはじめとするラル隊のメンバーは大半が引き締まったスリム体型で、肥満と思しき隊員は見当たりませんでした。

 

部下思いの信条はたいへんご立派ですが、これでは大尉ご自身の健康だけでなく、望んでおられた出世にも影響しかねません。

 

自分が気になるのは肥満を一因とする「体臭」であります。

内臓脂肪と体臭と

人間の体臭、とくに中高年男性の加齢臭の原因として「ノネナール」という物質が知られております。

 

不飽和アルデヒドの一種であるノネナールは、独特の青臭さ・アブラ臭さを発します。劣化したビールや食用油の臭気物質でもあり、その臭いは多くの人に不快感をあたえます。

 

「スリムさん・・・って、うわクサ」

「スリムさん・・・って、
うわクサ」

ノネナールは頭やわきの下など、皮脂や汗が多く出る箇所から分泌されます。そしてその元となるのが血中の遊離脂肪酸であります。内臓脂肪が多い肥満体型だと遊離脂肪酸の量も増え、結果としてより多くのノネナールが分泌されることになります。

 

さらに肥満体型だと汗をかきやすく、大量の脂肪から生じた大量のノネナールが大量の汗とともに戦闘濃度で周囲に散布されます。

 

つまり、ミもフタもない言い方をすれば「デブは臭い」ということになってしまいます。もちろん個人差があるのでみんながみんなというわけではありませんが、肥満が進めば体臭が強くなる確率を上げてしまうのは間違いありません。

 

よしんばラル大尉が出世を果たしてザビ家に近い生活を手に入れたとしても、体臭がキツければキシリア閣下があのマスク(?)を外してくれないかもしれません。せっかくの武勲も体臭によって台なしになってしまう可能性が大であります。

激臭は憎しみ深く

自分のまわりでも自身の体臭によってツラい体験をされている同志が数多くおられます。

 

ある同志は大量のデオドラントスプレーを浴びないと人前に出られない恐怖と戦い、またある同志は同僚の女性から露骨に「臭い」と精神攻撃を受けておりました。

 

なにを隠そう、自分自身が夏になると常に湿度100・不快指数100の臭気を発散して、周囲からの刺すような視線に耐え続けておりました。

 

これはもはや「コロニー落とし」に匹敵する人類の悲劇であります。香水も効かない体臭・・・「コロン落とし」とでも言うべきでしょうか。

 

人は変わっていくものだろ

人は変わっていくものだろ

世の女性はハモンさんのように、体臭のキツい中年男性に耐性をもった方ばかりではありません。すばらしい美貌と軍人にも負けない気性を併せ持ち、軍艦の指揮までこなして、そのうえ体型も体臭も気にせず自分にベタ惚れしてくれる女性なんて、三次元の世界にはまずおられないでしょう。

 

ここは体臭の根本原因のひとつである内臓脂肪を減らしにかかるのが正解ではないかと考えます。食事コントロールと運動量の増加によるまっとうなダイエットこそが、けっきょくは体臭解消につながる正道なのであります。

 

そしてダイエット成功の暁には高らかに宣言いたしましょう。

 

「デブとは違うのだよ、デブとは!」

 

観測評価
  • ランバ・ラル大尉はすばらしい士官だがやや肥満体型
  • 内臓脂肪が多いと体臭の原因物質「ノネナール」が多くなる
  • ダイエットは体臭を減らすことにもつながる

スリム教導隊_全景図

 

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